平成16年7月7日に世界遺産登録されました「紀伊山地の霊場と参詣道」は、三重、奈良、和歌山の三県の広大な範囲にまたがる歴史的資産と、人々と自然の関わりの中で培われた文化的景観が高く評価されたものです。
人類にとってかけがえのない共通の財産である「紀伊山地の霊場と参詣道」を大切に保全し、後世に伝えていく為、参詣道を歩くにあたってのルールを定めました。
かけがえのない遺産がもたらす恵みを世界の人々がいつまでも分かちあえるよう、参詣道を歩くにあたってはぜひお守りください。
一. 「人類の遺産」をみんなで守ります
紀伊山地の自然や文化にふれ、学び、私たち共有の資産の素晴しさを、みんなの力で末永く後世へ伝えましょう。
ニ. いにしえからの祈りの心をたどります
この道には、祈りを捧げてきた多くの足跡が刻まれています。
今なお続く人々の心に思いを馳せながら歩きましょう。
三. 笑顔であいさつ、心のふれあいを深めます
出会った人と声をかけあい、また地域の人々とも交流を図りましょう。
四. 動植物をとらず、持ち込まず、大切にします
貴重な動植物が生息する紀伊山地では、存在するもの全てが大切な資産です。自然を愛し、守る心を持ち続けましょう。
五. 計画と装備を万全に、ゆとりを持って歩きます
道中は何が起こるかわかりません。
中には険しい道もあるので、天候・体調・装備などを十分に考えて、無理をせず歩きましょう。
六. 道からはずれないようにします
道をはずれることは危険であり、植生などを傷めることにもなります。むやみに周囲に踏み込まないようにしましょう。
七. 火の用心をこころがけます
タバコのポイ捨てなど、ちょっとした不注意から火災は起こります。火気の取り扱いは十分注意しましょう。
八. ゴミを持ち帰り、きれいな道にします
地域の人たちが古くから守りつづけてきた道です。
ゴミを持ち帰り、来た時よりも美しい道にしましょう。
熊野古道を歩く場合は、服装や装備等時間配分なども十分に準備をして歩きましょう。